野球と私
『おめでとう中日』 2004/10/03 | |
プロ野球セ・リーグの優勝が1日、中日に決まりました。おめでとうございます。「補強は要らない」、2月1日キャンプ初日からいきなりの紅白戦、オレ流野球の裏には野球人生で培われた自信が、監督就任会見での「日本一しか考えていない」の発言になったことがうなずけます。 エピソードのひとつに、ロッテ時代、監督だった稲尾和久氏に、投手にはどういうアドバイスをすればいいのか、投手心理とはどんなものかを熱心に、ことある事に聞きに来たという。 お山の大将で、ただ打つだけの選手ではなかったことが分かる。少年野球時代からのスター選手は、控え選手、苦労人の気持ちは分からないはず、知りたくもないかもしれない。以前読んだ「みんなジャイアンツを愛していた」でE氏はスーパースターN監督に「監督は心理学者である必要はないが、すくなくとも心理学者としての資質を持っていなければならない。彼はコルクを芯にした牛皮のボールを扱うのではない。熱い心を持った人間を扱うのだ」の一節がある。そうだ、人を使う、人の上に立つことの難しさは計り知れないのだ。 落合監督はキャンプを1、2軍合同で始め全選手を平等に見た。そこで選手の個性を把握し、57人の選手を適材適所で使い分け優勝した。名もない年俸5百万〜2千万円程度の選手も多くいる。その選手達の力を見抜き、引き出した‘眼力'‘采配'には大嫌いだった人も「恐れ入りました」の心境でしょう。 レギュラー全員が億の年俸の金満球団の監督、コーチの、やる気にさせる、乗せる、育てる、人身掌握術のなんと下手なことか。どうやら監督辞任はないらしい。 パ・リーグは残念ながら日本ハムが善戦空しく敗退しました。こうなったら、落合監督が「ペナントレースで1位だったダイエーと戦いたい」と言った通り、ダイエーに勝ってもらって、真の日本一を争ってもらいたいものです。 |
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